昔(むかし)、あるところに、貧(まず)しい家(いえ)がありました。そこには小(ちい)さな女(おんな)の子(こ)がお母(かあ)さんと二人(ふたり)で暮(く)らしていましたが、食(た)べるものにとても困(こま)っていました。少女(しょうじょ)は森(もり)へ食(た)べ物(もの)を探(さが)しに行(い)きました。そこで少女(しょうじょ)は老婆(ろうば)に会(あ)い、老婆(ろうば)は少女(しょうじょ)に小(ちい)さな鍋(なべ)を あげました。その鍋(なべ)は“お鍋(なべ)よ、にえろ”と呪文(じゅもん)を唱(とな)えるとおいしいお粥(かゆ)を自然(しぜん)に作(つく)ってくれる魔法(まほう)の鍋(なべ)です。そして“お鍋(なべ)よ、止(と)まれ”と唱(とな)えるまでおかゆが出続(でつづ)けるのでした。